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ABUロボコンニュース no.70
【2005.5.16】


ロボコン旋風 モンゴル高原を駆け抜ける

モンゴルでロボコンが始まって今年で4年。モンゴル国営テレビ(MNTV)は、高まる人気に応えるべく、会場をこれまでのスタジオから2000人が収容できるモンゴル相撲会館に移し、代表選考会を開催した。

ロボコンは大手地元企業からも注目を集め、MobiCom(携帯電話、ローミングサービス) MCSエレクトロニクス(コンピューター、情報産業)が今年から協賛に加わった。大手新聞2社も大会3週間前から紙面で連日広告を載せ、イベント告知に協力。印刷会社はカラフルなポスターやバナーを提供し、目抜き通りに張り巡らせた。

モンゴル相撲会館
モンゴル相撲会館
応援にも熱がこもる
応援にも熱がこもる
MNTVからの熱心な働きかけで、開会式には東京工業大学の清水優史教授が日本から駆けつけ、学生を激励した。清水先生は数年前、ABUロボコンに初めて参加する学生向けに制作されたロボットづくりのノウハウCDロムに出演して以来、「ドクターロボコン」としてアジア・太平洋の学生やロボコン関係者に広く知られ、尊敬を集めている。

コンテスト前夜、ウランバートルに着くとすぐ、清水先生は学生たちが最後の調整に励むピットエリアを訪れ、各チームにロボットの性能について質問したり、部品の入手方法を尋ねて回った。担当プロデューサー、ガンゾリグ・ダシュゼベクによると、会場で他のチームのロボットを見てから作り直しや改良を重ねるチームが後を絶たず、結局ほとんどの学生がコンテスト当日朝3時まで作業をしていたらしい。

コンテストは、5月5日(木)、午後3時半に始まった。よくあることとは聞いていたが、この日も午前に2時間の停電があり、30分遅れのスタートとなったが大きな混乱はなく、チーム名の入ったおそろいのTシャツを着たりハチマキを巻いたりした応援団や、学校帰りの子供たち、楽器を抱えた学生などが瞬く間に会場を埋め尽くし、ロボコンが年齢を超えた広がりを見せていることが伺えた。

大会は、出場した14チームが4つのグループにわかれ、予選18試合が3分ほどのブレイクを挟んで非常にテンポよく展開されていった。準々決勝、準決勝と進み、決勝はモンゴル工科大学通信情報工学科の「エルバ」と、昨年のモンゴル大会チャンピオンで同大学機械工学科の「ウランガン」の対決となった。

決勝戦は、昨年と同じ顔合わせの因縁対決となったが、スタートと同時に中央のトーチにボールを落とし込んだ「ウランガン」が34点の高得点をマークし、再びABUへのチケットを手にした。一方で、モンゴル国立農業大学のチームは初出場ながら3位入賞と健闘した。

会場でロボコンの盛況ぶりを目の当たりにしたMNTVの総局長チョナイ・クランダ氏は、興奮冷めやまぬうちにこの大会の様子を放送することを急遽決定。ロボコンモンゴル大会は、MNTVチャンネルで5月14日(土曜日)にモンゴル全土で放送された。

担当プロデューサーは、より若い世代にロボコンを広めたいと抱負を語ってくれた。放送局も今年の夏から科学番組全般に注力してゆくという。大会会場を訪れたモンゴル政府情報通信技術大臣も学生たちの熱気に圧倒されていた。

モンゴルの高原に根を下ろしたロボコン。これからも学生たちと放送局の情熱で大切に育てられてゆくことだろう。
(MI)

大会風景
ディスクにボールを落とし込んでゆく
今年も強かったマレーシア工科大学
優勝チームは昨年の勝者、ウランガン
総立ちで試合展開を見守る観客たち
丘の上から見た首都ウランバートル
【取材】ABUロボコン東京事務局 飯塚恵美
【協力】モンゴル国営放送 プロデューサー:ガンゾリグ・ダシュゼベク、ゾルボー・ダシュゼベク




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